
「遺憾に思う(いかんにおもう)」の意味
「遺憾に思う(いかんにおもう)」の意味は、「思い通りにいかなくて、心残りに思う」です。 この言葉を聞いて謝っている・怒っていると受け取る人も多いですが、「申し訳ないと思う」という謝罪や怒りの意味は含まれていません。単に「残念だと思います」「心残りです」と言っているだけなのです。
また、間接的に非難する意味で使われることもあります。
「事の成り行き」という意味の「如何(いかん)」と混同している人もいますが、全く別の意味なので注意しましょう。
「遺憾に思う」の使い方
「遺憾に思う」は、改まった表現ですから使える状況がかなり限られてくる言葉で、意味を覚えても日常会話での出番は殆どないと思います。
ですが、公の場での発言・社内発表・会議・商談を定期的にしなければいけない人は、下記の言い回し・例文を参考にすれば役立つ機会もあるでしょう。
政治家や役人、経営者など責任を負うべき人達は、波風を立てたくない時・素直に過ちを認めたくない時・責任を回避したい時によく「遺憾の意を表明」していますね。 他人や他の勢力を間接的に非難する時にも、「極めて遺憾」「誠に遺憾」「甚だ遺憾」などと用いられる事があります。
注意しなければいけないのは、謝っている時に「遺憾に思います」と伝えただけだと、人事のように対処している印象を与えてしまったり、反省してないのかと疑われてしまう可能性がある事です。
そうならないように、きちんとした謝罪の言葉を使ってください。
「遺憾」の言い回し・例文・使い方
言い回しと例文
「遺憾に思う」の類語・対義語・「申し訳ないと思う」の言い換え語
「遺憾」という言葉の語源・由来
遺憾は、残念な気持ち「憾(かん)」を「遺す(のこす)」という意味の漢語で、元代には存在していました。
安土桃山時代には日本に伝わっていたのですが、広く使われるようになったのは江戸時代になってからです。 また、「遺憾ながら」「遺憾なく」という使い方は明治時代以降に現れたようです。
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