『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の最終回の放送から5年半ほど経ちましたが、細谷佳正さん(オルガの声優)の演技を聞く度に「止まるんじゃねぇぞ…」とコメントする人が未だに大勢います。
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の終盤は賛否が分かれた展開だったので、例のシーンを見た直後からネット上でネタにされるんだろうな、とは思っていました。しかし、ここまで長い間ネタにされ続けたのは予想外です。
NHK BSプレミアムの番組『発表! 全ガンダム大投票』で、オルガが単独作品人気キャラクター部門1位になった事も本当に驚きました。
今回は、そうした現象について自分の考えをまとめてみました。
※この記事には、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の最終回の内容を含む重要なネタバレが多分に含まれています。
作品への不満をオルガネタで発散してる?
オルガ死亡シーンへの不満・ツッコミ
オルガの死に様は映画「サタデーナイトフィーバー」のパッケージに似ているため、「シリアスな笑い」扱いする人も大勢います。
「止まるんじゃねぇぞ…」という定形ネタを流行らせた原因の一つに、あのシーンの演出への不満やツッコミたい気持ちがあるのは間違いありません。
「変装どころか着替えもせずに、アドモス商会に行った事」「ノブリスは命令していないのに人払いされていて、何故か部下の独断で殺害された事」「仲間を1人失ったヒットマンが重傷を負ったオルガを恐れ、反撃できる状態にないチャドとライドを見逃して帰った事」「オルガの治療をしなかった事」「唐突なトンネル脱出が始まった事」なども散々突っ込まれました。
終盤のストーリー展開への不満
1期の時点では、ストーリー自体は評価されていましたし、登場人物の描写や戦闘シーンも好評でした。
ところが2期終盤になると、脚本家の意向で最終回のオチが大幅に変わったため、唐突で不自然な展開が続くようになります。ですから、1期から高まっていた期待感の反動で制作陣への不満が大量に溜まり、その不満が「止まるんじゃねぇぞ…」ネタの形で噴出したのかもしれません。
突如別人になったかのような言動を取り始めるマクギリスや、一部のキャラを優遇するなど(ガエリオ・ジュリエッタ・ラスタル)、キャラの扱いに対する不満も関係していそうです。
ただしそれは、2期放送時のスタッフの方針の不一致が明らかになった頃の話で、現在は別の理由でネタにされているんじゃないかと考えています。
既に最終回が放送されてから5年半も経っているので、他作品の記事・コメント欄・スレッドなどに来てまで作品への不満やツッコミを書き込むとは考え難いですし。
オルガ・イツカは、コミュニケーションツールになったのではないか?
最近のアニメ作品に細谷佳正さんが声を当てているキャラの台詞があると、「止まるんじゃねぇぞ…」というコメントが色々なサイトに大量に書かれるので、少々困惑しています。
そうしたオルガネタを書く人は、「団長? 何やってんだよ? 団長!」というような返しや、それに類似した反応を強く期待しているように感じます。ヒソカを「雑魚狩り」「ヒソカス」などと揶揄人たちにも同じような印象を受けます。ネタコメントをしている人には、「誰でも知ってる作品のネタをふって、みんなで盛り上がりたい」という欲求があるのでしょう。
人とコミュニケーションを取りたい時、人と同じ感情を共有したい時の合い言葉として、「止まるんじゃねぇぞ…」が選ばれたのかもしれません。そうだとすれば、よりコミュニケーションが取りやすい次の合い言葉が生まれるまで、オルガはずっと止まらせてもらえない可能性があります。
人を感動させるような名シーンの台詞が、そうした合い言葉に選ばれることは少ないように感じます(特にネット上では)。今後、誰もが知っている超有名作品のスタッフが大チョンボをやらかすまで、オルガはずっと道を示し続けるのではないでしょうか…。
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